全国唯一病厄除守護神 廣田神社

社務日誌

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊祭が執り行われました。

2020.4.16 -[社務日誌

令和2年4月12日に第94回四條公祭(しじょうこうさい)並び庖刀碑慰霊祭(ほうとうひいれいさい)が執り行われました。

四條公祭並び庖刀碑慰霊祭は、食への感謝と料理技術の向上を願い、毎年4月下旬頃に青森市内の日本料理人で構成される青森清庖会(あおもりせいほうかい)様が主催となって執り行われている神事です。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

今年は青森清庖会様の方針で例年執り行っているホテルでの四條公祭並び直会を執り行わない予定でしたので、今回は庖刀碑の前にて慰霊祭並び第94回四條公祭が執り行われました。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

この庖刀碑は平成8年の第70回四條公祭を記念して境内に建てられたもので、料理人の命ともいえる損傷した庖丁を庖刀碑慰霊祭として懇ろに慰め埋納しています。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

また、四條公祭とは景行天皇より膳大伴部(かしわでのおおともべ)の姓を賜った料理の祖神様である磐鹿六雁命(いわかむつかりのみこと)と、料理技法の四條流(しじょうりゅう)庖丁式を確立した四條中納言藤原政朝公(ふじわらのまさともこう)に、食の恵みの感謝と料理技法の向上を祈願する神事です。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

毎年、庖刀碑慰霊祭は青森清庖会様の会員のみで行われますが、続く四條公祭では市内は勿論、県内外の様々な料理に係わる団体の長も来賓としてお招きし、共に料理の祖神様へ祈願します。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

新型コロナウィルスの影響で様々なイベント等が中止となっていますが、元々規模縮小で今年行われる予定だったのが幸いし、最小限の参列での神事となりました。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

とはいっても、新型コロナウィルス感染拡大防止よる各種の自粛要請によってお客さんが入らず、飲食店は非常に大きな打撃となっており、このまま今の状態が続けば存続の危機に瀕する所も少なくはないと、皆さん口々にお話ししていました。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

そのような状況でありながらも、しっかりと神事を斎行されて、真摯にお祈りされる姿に料理人という職人の気概に感銘を受けました。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

今回埋葬される庖丁はありませんでしたが、昨夜からの雨が降りやみ生命の神気に溢れる中で厳粛に執り行うことが出来ました。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

食べられることが当たり前になってしまい、それ故に食を粗末に扱ってしまう今の時代にあって、戴く命を取り扱う庖丁を大事にし、慰霊の誠を捧げる想いはとても素晴らしい姿勢だと思います。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

何とか新型ウィルス蔓延の難局を打開するまで踏ん張っていただき、終息後は料理人たちの確かな技術によって調理される美味しい料理を、また笑って市民こぞって食べに出掛けられればと思います。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

当神社でも飲食店の苦心を憂い、急遽、四條公祭の御神札を奉製し、会員各位に今回は特別に無料で頒布してもらいました。

第94回四條公祭並び庖刀碑慰霊

一刻も早い終息を願い、青森清庖会様の益々のご繁栄と会員皆様の更なる料理技法向上を祈念申し上げます。