伊勢の神宮・熊野三社参詣旅行最終日
2011.3.9 -[社務日誌]
いよいよ最終日となりましたが、中部国際空港から青森空港までの飛行機が廃止されたため、時間の関係上、本日も朝早くからの出発となりました。
1、2日目と非常に過密なスケジュールだったにも拘わらず皆さん、まだまだ元気な様子で朝ごはんを山盛り食べておりました。
2日目と同様、朝、出発前に温泉に浸かりに行ったのですが、こちらのホテルの温泉は岸壁をくりぬいて露天風呂にしており、洞窟の中から海原を眺めるとても趣のあるお風呂でした。
今回もまた、朝日が昇る頃に入ったため、昨日とはまた違った幻想的な雰囲気に包まれ、またもやその光景に1時間近く見とれて浸かっていました。
今日は熊野三社参りの最後である熊野本宮大社へ出発しました。朝早くであったため、他に参拝されている方がほとんどおらず、とても厳かな中、お参りすることができました。
熊野本宮大社は社殿の白木が黒っぽくなっているため、他の二社とはまた違う雰囲気ですが、意外にも他二社の朱色と白の配色が古来の形だそうで、熊野本宮大社が一番新しい状態であるそうです。
その後、高野山に行く予定でしたが、地上の晴れた天気とは違い、山に大雪が降ってしまったそうで、確認したところ除雪も入っていない状態だったため、飛行機の時間も考慮し急遽予定を変更して、日本の発祥の地である奈良県は橿原神宮へと向かいました。
橿原神宮は神武天皇稜の場所にあり、混乱している日本の情勢に明治天皇が国の行く先を憂い、明治23年に国民の心の拠り所として創建しました。
平日ということもあってか、参拝されている方もまばらでありましたが、天気も良く広々とした境内で和やかな雰囲気でした。そうして参拝していると、橿原神宮の神職さんが私達の近くを通りかかり、声を掛けていただいた所、折角参拝に来ていただいたのなら、ということで、お忙しい中30分近くに渡り、橿原神宮や日本の事についてお話をしていただきました。
急遽変えたコースで、そのようなことは全く予想していなかったので、私を含め参加者全員も、その特別の配慮に非常に感謝いたしました。
こうして長いようで短かった参詣旅行も無事終わりを向かえ、出発前の不安だった気持ちも消え去り、体調不良などで1人も欠くことなく、尚且つ、事故なく怪我なく揉め事なく終われたのは本当に廣田大御神様を始め、それぞれお参りした各神社の神様の思し召しだったと思います。
最後の時間を迎えると、有りがたい事に参加者の方々から、「二度と出来ない体験をしました。一生の思い出になりました。」や、「本当に神様を敬い神社に参ることが如何に大切か理屈じゃなく体感して身に染みてわかりました。」、「是非とも今回だけではなく、毎年でも全国のお社を参拝する計画を立てて下さい。」など多くの感謝の言葉を掛けていただきました。
その言葉に、私も宮司として心より皆様に感謝いたします。
そして、廣田神社に到着し、解散した後に、参加者全員が1人1人熱心に社殿前で拝んでから、お帰りになる際の満面の笑みと感謝の姿が、今回企画した、参詣旅行最大の成功の証であったと思います。
この成功を受け1年毎、または各年毎にでも参詣旅行を企画したいと思います。
参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。
益々のご多幸ご健勝を祈念申し上げます。