被災地へボランティアに行ってまいりました。
2011.7.28 -[社務日誌]
昨日、青森県神道青年会という神職の若手が集まり、組織されている団体にて被災地へボランティアへと向かいました。
今回、その活動に当神社、出口権禰宜が出向しましたのでその様子を掲載します。
以下 出口権禰宜 記
7月25日に青森県神道青年会主管として
気仙沼のボランティア活動に参加してきました。
24日、社務終了後、
そのまま一関に移動し宿泊。
25日未明、福島沖からの震度5の強い地震を受け、
あの日青森でも体験した不安な気持ちを思い起こしつつ、
気仙沼ボランティアセンターへ移動を開始しました。
今回、センターからの指示は魚市場付近にあるマンションの清掃活動。
青森神青会はじめ、秋田・山形・埼玉の神青会の協力もあり総勢17名での活動となりました。
車中、ある所を境から、
見るも無残な建物の群れ、瓦礫、公共物等が目に飛び込んできます。
報道で現場の状況は把握しているつもりでも
実際目の当りにすると、言葉は出なくなるものです。
津波の残した爪跡が、生命の境界線でもあったということを
感じずにはいられない光景でした。
現場へ到着後、会長の指示の元で会員は作業場へと散っていきます。
私が午前中担当したのは二階の部屋の清掃活動。
普段の生活では体験することのない、部屋に堆積された土砂を撤去するという作業です。
ベランダの強化ガラスを突き破り、天井ぎりぎりまで押し寄せただろう津波の痕跡に心を痛めながらの作業となりました。
ちなみにこの痕跡は二階のものです。一階部ではありません。
相当な高さの津波が押し寄せたことに、ただただ驚愕せざる負えません。
作業途中、土砂の中から住民の家財道具が出てきたり、
ガラスの破片、腐敗した何かなどが入り乱れ、分別だけでも時間が掛かるものでした。
一方、別の部屋では、堆積した土砂自体がヘドロ状態となっていて
水を含んだ土は相当重く、運び出すのも一苦労という現状です。
午後はこの撤去した土砂を土嚢袋に詰め、
陥没した玄関先に敷き詰め、足場を掛けるという作業に追われました。
午前午後とも相当蒸し暑く、防護の為に身に着けたマスクやゴーグルがさらに暑さを倍増させます。
しかし、会員同士励まし合いながら黙々と作業を重ね、
最終的には、完全とは言えませんが大方は片付け完了となり、安堵の内に作業は終了となりました。
実際にボランティア活動を経験しまして、
まずは会員一同が無事に帰路に着けたことに感謝申し上げます。
しかし大人17人が半日かけても家屋1つ1つをこなすのがやっとという現状に対し、
完全な復興までは長い道のりになるということが思い知らされました。
そして、ボランティアは一人で出来るものではなく
手を取り合って団体として活動することによって、はじめて復興への力と変わることが確信致しました。
今回の我々の微力ながらの活動も
復興の架け橋の一部となりえることを願わずにはいられません。
被災された方々、そしてこれからボランティアに参加される方々、
八百万の大神様の御加護がありますようお祈り申し上げます。