献花されたお花を紹介します。
2011.9.12 -[社務日誌]
先週、池坊・葛西栄峰先生から献花されたお花のご紹介です。
久しぶりの紹介となりましたが、その間も沢山奉納して頂きました。
台風の影響による甚大な被害が全国を襲っていますが、青森も急に真夏のような暑さになったり、大雨が降りだしたりと、不安定な日々が続き、更なる自然の猛威の発生に一抹の不安を抱かずには居られない日が続いております。
暦ではすでに秋を迎え、青森の田園も黄金色に染まり、詰まった稲穂の頭が垂れて美しい日本の原風景を見出しています。
さて、今回のお花は雪柳、ガクあじさい、リューカデンドロ、ゆり、りんどう、だそうです
花や葉の彩色も夏の明るい原色的な色使いから、少し落ち着いた素朴な温かみのある色に変わり始めています。また、中心の雪柳の葉が、緑から茶色に掛かるグラデーションが暦上だけではなく、体感する季節にも秋が近づいていることを告げているように見えます。
そのような落ち着きある色合いの中でも、ゆりの花を生けることで全体の色身を引き締め、アクセントを作り、爽やかでいて冷たさのある秋の涼しさを表現しているようにみえます。
このように、季節の移ろいと共に植物が自らの姿をかえていくように、茎という心の芯は折らずに、我々も普段より、時の流れ、自然の営みに抗うのではなく、あるがままに、なすがままに柔軟に生きていくことが大切であります。
そのような生き方こそ日本人が幾千年と八百万の神々と共に生きてきた生活の仕方であります。
お花をご覧になりたい方は気軽に廣田会館までお越し下さい。お待ちしております。