全国唯一病厄除守護神 廣田神社

社務日誌

青い森の御仮屋茶会にご招待いただきました。

2014.10.5 -[社務日誌

昨日4日に青い森の御仮屋茶会実行委員会による青い森の御仮屋茶会が行われ、宮司が来賓としてお招き戴きました。

青い森の御仮屋茶会 香煎席

青い森の御仮屋茶会は弘前藩家老であり青森城代であった、当神社の御祭神でもある進藤庄兵衛正次の生誕400年を記念して行われた市民茶会です。

青森の街づくりの礎を築きながらも歴史に埋もれ、青森の人々にほとんど忘れられている進藤庄兵衛の功績を今一度広め、青森市民が誇りを持てる街へとするために茶道有志をはじめ、様々な人が委員となり開催されました。

青い森の御仮屋茶会

そのため、進藤庄兵衛をはじめ、知っているようで知らない青森市の本当の歴史も今一度振り返るために、まずは9月23日に新町キューブグランパレにて「Who is 進藤庄兵衛?」と題して、青森市史編さん室長の工藤大輔さんに講義頂きました。

Who is 進藤庄兵衛?

100人の定員に対して、その人数を超える聴衆者となり大変な盛況となりました。

Who is 進藤庄兵衛?

講義の後は数百年前の地図を持ちながら実際に街を歩いて学ぶ「あおもり歴史ウォーク」も好調で、定員30名を遙かに超える人数で行われました。

Who is 進藤庄兵衛? 街歩きウォーク

知らなかった進藤庄兵衛の功績、青森市の歴史が学べる大変良い機会となり好評を得ました。

Who is 進藤庄兵衛? 街歩きウォーク

Who is 進藤庄兵衛? 街歩きウォーク

そして、昨日その進藤庄兵衛を偲び、まちの未来を語り合いながら茶を頂く青い森の御仮屋茶会が行われました。

今回のお茶会では御仮屋跡である青い森公園と六斎市跡である新町キューブグランパレのに二か所で行われることになり、青い森公園で行われる野点席は民間で野原部分の公園を使用する初の事例となったそうです。

青い森の御仮屋茶会

その野点席の一角には進藤庄兵衛の掛け軸を掛けてお招きするために、前日に実行委員会の有志が集まり廣田神社にて掛け軸への御霊入れが行われました。

有志者による迎軸祭

4日の一席目が始まる前に掛け軸を青い森公園へ掛けるために行列を組むのですが、その掛け軸を運ぶ役目を宮司が来賓代表として勤めることになりました。

青い森の御仮屋茶会

そして、青い森公園の大木に掲げて青い森の御仮屋茶会が開催されました。

青い森の御仮屋茶会

本席の設えは副実行委員長の書道家である鎌田雨溪さんが監修し、壁には進藤庄兵衛の頃の青森をイメージした瓦の壁と海を表す青海波の壁が取付けられ、花入れには漁師の浮き球を細工した物に漁網が掛けられて表現されていました。

青い森の御仮屋茶会

また、その壁のデザインはねぶた名人でである千葉作龍さんが書いてくださったそうです。

青い森の御仮屋茶会

行列が終わると、喜多流による謡曲が披露されました。

青い森の御仮屋茶会

青い森の御仮屋茶会 喜多流 謡曲

弘前藩では津軽家お抱えの役者が喜多流であり、見事に400年の時を超えて演舞され会場は拍手で包まれました。

青い森の御仮屋茶会 喜多流 謡曲

青い森の御仮屋茶会

一服目は進藤庄兵衛の掛け軸に捧げられ、進藤家の末裔、津軽家の末裔、廣田神社宮司、弘前市長(代理副市長)が本席に上がり、おもてなしをして頂きました。

青い森の御仮屋茶会

青い森の御仮屋茶会

青い森の御仮屋茶会

本席以外にも趣向を凝らした席が沢山あり、毛氈を敷いたベンチや、朱傘が立っている3畳間や2畳間、緑色のパラソルが付いたベンチなど、奇抜ながらもしっくりとくる会場レイアウトになっていました。

青い森の御仮屋茶会

青い森の御仮屋茶会

その後15時まで途切れることなく茶会が開かれていきました。

青い森の御仮屋茶会 香煎席

篠笛山口流の方も生の美しい音色で会場の雰囲気を盛り上げていました。

もう一カ所の会場である新町キューブグランパレの薄茶席も好評で、野点席とはまた違い厳かでありながら吹き抜けるような真っ白な空間が斬新な演出を醸し出していました。

青い森の御仮屋茶会 新町キューブグランパレ 薄茶席

青い森の御仮屋茶会 新町キューブグランパレ 薄茶席

青い森の御仮屋茶会 新町キューブグランパレ 薄茶席

野点会場である青い森公園では本席へと入る前に心を落ち着かせてゆったりした時間を味わっていただくためにと香煎席も設けられていました。

青い森の御仮屋茶会 香煎席

滝が流れる池の浮島のような場所に毛氈を敷いて本席を眺める景色はとても素敵でした。

青い森の御仮屋茶会 香煎席

水の流れるせせらぎを聞きながらの煎茶はとても美味しく、ついつい長居している方もいました。

青い森の御仮屋茶会 香煎席

台風の影響により午前中は雨が降る予定でしたが、雨に降られることなく時折日差しが眩しすぎるくらいの良い天気でした。

茶会も諸流派の茶道人が点てられ、茶道関係者だけではなく子供からお年寄りまで沢山の方がお茶を飲みにいらっしゃっていました。

青い森の御仮屋茶会

このような大きな野点茶会自体も青森市で行われるのは大変久しく珍しいそうです。

青い森の御仮屋茶会

お茶のお運びも東高校の茶道部の学生さんや着飾った子供達がやっており、とても可愛らしい和やかな雰囲気となっていました。

また、豪華旅客船が寄港しているということで外国の方々も沢山こられ、日本のわびさびである茶道の世界に興味津々にお茶を飲んでいました。

青い森の御仮屋茶会

400年の時を超えて、進藤庄兵衛が知られていくことは大変嬉しく思います。

青い森の御仮屋茶会

来年は青森が出来てから390年、10年後には400年の佳節となります。

青い森の御仮屋茶会

青い森の御仮屋茶会

青森市の歴史を振り返り、その恩恵を次世代にしっかりと繫げていきたいと思います。