全国唯一病厄除守護神 廣田神社

社務日誌

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭が執り行われました。

2015.7.18 -[社務日誌

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭(しんどうしょうべい まさつぐおきな しょうとくさい)が執り行われました。

進藤庄兵衛正次翁とは弘前藩家老を勤めながら青森城代を仰せつかった人物で、青森のまちづくりを行い、青森市の礎を作った開拓の一大恩人です。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

3代藩主信義の時代に、藩主の酒乱によるお家取り潰しを阻止した功績から、4代藩主信政から国にも替えがたき臣也と重宝され藩の重要な政務を執り行っていました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

その勤勉な仕事から鬼の庄兵衛と称されながらも、分け隔てなく上を敬い下を育撫するその誠実で堅実な姿は人々をはじめ藩主からも篤い信頼を寄せられ、多くの人々が慕っていました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

そのため、人々の報恩から心のよりどころであった青森観音堂へ夫婦の木坐像を安置して守り神として崇められました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

そして後に廣田神社へ祀られるようになり、以来、その偉大な功績を顕彰するために毎年7月18日に進藤庄兵衛正次翁頌徳祭というお祭りが執り行われるようになりました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

現在、神社のお祭りには大祭、中祭、小祭という区分がありますが、頌徳祭は一年で最も重要なお祭である6月20日の例大祭、春の祈年祭、秋の新嘗祭に次ぐ重儀として廣田神社では位置づけて執り行われています。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

したがって、参列される方も進藤庄兵衛が治めた外ヶ浜一円(青森市、蓬田村、外ヶ浜町等)からも多くの人が集まり遺徳を偲びます。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

残念ながら現在は行われておりませんが、数年前までは青森市長がしっかりと参列され、直々に祭文(さいぶん)として遺功を称える祝辞が神事の中で捧げられていました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

神事終了後には毎年青森に所縁のある方々に奉納講演をしていただいておりますが、今年は天皇陛下パラオ訪問の際にお迎えする国旗の御霊入れを行った関係から、パラオの遺骨収集に尽力される横浜愼一さんに講演頂きました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

青森県とパラオの関係、そしてなぜそれを知ったのか、そしてそこから遺骨収集に至るまでの活動など、大変分かり易い語り口でお話頂きました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

多くの英霊が眠るパラオには、日本人の遺骨がまだまだ沢山残されている中、観光客の見世物になっていることに憤りを感じ、国に陳情を続け、ようやく最近になって国も少しずつ遺骨収拾に動き出した、その苦労話も教えてくだいました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

戦後70年を迎える今だからこそ、これからの未来を生きる若い世代に大いにこのことをしてもらいたいそうです。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

奉納講演終了後は直会(なおらい)となり、上磯に鎮座する神社の総代さん方と廣田神社の総代さん方が交流を深めて盛況の内に終了しました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

今年も無事お蔭さまを以て青森守護神である進藤庄兵衛正次翁の御神徳を賜ることが出来ました。

進藤庄兵衛正次翁頌徳祭

青森の益々の繁栄と氏子崇敬者、また、町に住まえる人々の更なるご健勝を祈念申し上げます。