舞姫会の舞い納めを行いました。
2015.12.19 -[社務日誌]
舞姫会の舞い納めを行いました。
新嘗祭への奉納が無事終了し、今年最後のお稽古ということで舞い納めを開きました。
一か月振りに会った嬉しさからか、いつも以上に楽しそうに歓声を上げていました。
全員が揃ったところで舞の稽古を始めました。
はじめの会では久し振りにも関わらず、玉串拝礼もしっかりと覚えており、全員あわせて神様にご挨拶してから始められました。
姿勢も最初の頃に比べて格段に綺麗になってきました。
これからの流れを一通りお話しして、宮司からの挨拶をいただき舞の練習に入りました。
今日は稽古後に直会ということで、先生、舞姫、親御さんみんなで食事をするため、親御さんには料理の準備を手伝っていただきました。
一か月ぶりに行う舞は想像していた以上に上手になっていました。
新嘗祭という大舞台を踏んだからか、一皮むけたように自信に溢れた動きになっていました。
そのため、復習だけのつもりでしたが新しい技術も教えることにしました。
また、いつの間に覚えたのか、決められた自分の場所だけではなく、どの場所になっても舞えるようになっていました。
動きも滑らかになり、以前の舞に比べてもしっかりと拍を聞いて合わせようとする意識が高くなっていました。
出だしの立ち方や向きの変え方も、以前よりお互いの動きにあってきました。
予定では直会に入る前に今年最後の舞を親御さんに見てもらう予定でしたが、準備で忙しくなってしまったため、宮司が見ることになりました。
真剣そのもので素晴らしい舞でしたが、新嘗祭で奉納した時が一番上手で流麗であったことを伝え、その上で本番のような舞ができるように常に稽古に取り組む大切さを教えました。
一時間の稽古も終わり、親御さん方の準備も整ったところで、食事にすることにしました。
食事はみんなでワイワイと食べられように、手巻きずしとたこ焼きを準備しました。
手巻きずしに使用したお米は、皆が舞った新嘗祭にて献納された「青天の霹靂」を炊いて用意しました。
全員席について飲み物を注いだところで、親御さんの発声による乾杯ではじまりました。
たった数か月でしたが、先生とも仲良くなり、手巻きずしも作ってくれました。
思い思いの手巻きずしを作ったり、いろんな具を混ぜて変わり種のたこ焼きも作ったりして喜んでいました。
毎回ずっと一緒にいたわけではないにも関わらず、親御さん方もとても気さくにお話ししていました。
あっという間に食べつくしてお腹が大分満たされた頃に、宮司からがんばったご褒美をみんなに配りました。
色んな種類を用意したため、争奪戦となり、ジャンケン対決をして選んでもらいました。
真剣にジャンケンしながら一喜一憂して、とても賑やかになりました。
全て配り終わったところで、次は親御さんも一緒に参加するゲームを行いました。
まず一つ目のゲームは二人羽織早食い競争をしました。
子供と先生を混ぜた親御さんとで番号を引き、子供と大人の混合チームで対決しました。
子供達はみんな初めてのゲームだったそうで、とても興味深々に説明を聞いていました。
いざ始めると上手く食べさせることが出来ずに悶々としている姿が可笑しく、笑いが止まりませんでした。
もちろん、こぼしたのものもしっかりと食べて、大人子供関係なく全員が参加して盛り上がりました。
次は子供だけのゲームとなり、新聞を持って引っ張った際に大きく破いたほうが勝ちとなるゲームをしました。
これも、フライングをしたり、勢いの割に小さかったりと可笑しなことばかりでとても盛り上がりました。
そうこうしている内にあっという間に時間が過ぎ、笑いが絶えない中で終了となりました。
最後はもちろん、大人子供関係なくみんなでお片付け、掃除をして撤収しました。
一通り終わると暫くお絵かきして遊んでいました。
多少予定よりも時間が遅くなってしまったものの、やはり最後に親御さんに舞を見てもらいたいということで一度行うことにしました。
これまでは神様に感謝を伝えることを目的として舞っていましたが、この時だけは親御さんに感謝の気持ちを向けての舞となりました。
これまで無事にできたのは、本人達の頑張りがあってということはもちろんですが、親御さんの協力なしではできなかったのも事実です。
そうして皆で一緒にやってきたからこそ新嘗祭では大変立派な舞を奉納することが出来たわけです。
親御さんに向けて舞った舞もとても綺麗で、最後にはみんなから拍手をいただきました。
そして終わりの会へと移りました。
最後に子供と親御さん一人一人にこれまでと今日の感想を述べてもらいました。
感想では、とても充実した時間を過ごせたと、とても有り難い言葉をかけていただき感動しました。
最後は日本の文化である締めの拍手を皆に紹介して、三本締めで舞い納めをお開きにしました。
短い時間でしたが、とても有意義な数か月になり、子供たちだけではなく、神職も大きな経験を学ばせていただきました。
皆が帰ったあとに部屋を確認するとホワイトボードに子供たちから感謝の言葉が書いてありました。
今年一番の「ありがとう」に神職一同胸の詰まる思いで喜びをかみしめました。
来年も1月から稽古が始まりますが、舞だけではなく、様々な経験を通して神様の御神恩を感じ、立派な人間へ成長できるようにしたいと思います。