平成28年6月20日に一年で最も重要な神事である例大祭が執り行われました。

昨日の宵宮とは打って変わり雨が降り出したため会館内からの参進となりました。

露店が連なる宵宮が神社の大事なお祭りだと思われがちですが、宵宮はあくまで例大祭のための前夜祭であり、本日執り行われた神事が例大祭となります。

今年は月曜日とあってか若干少ない参列でしたが厳粛に行われました。

廣田神社の例大祭では必ず県無形重要文化財に指定されている神職の家柄である社家のみに伝承が許されている300年の歴史を誇る神楽が東青管内の神職等の奉仕によって奉納されます。

神事ではお供え物から参列者まで隅々まで祓い清められ、一台一台、三方に載せられた神饌を神前に供えられました。

これまでの胡床（こしょう）というイスから変わって敬神会より奉納されたベンチになったため、参列者の方々も座りやすそうでした。

また、これまで祝詞奏上では神楽鈴を鳴らしてから奏上していましたが、先日、寒川神社奉職時代にお世話になった氏子さんから奉納していただいた振鈴を鳴らして奏上しました。

神楽鈴よりも大きい音にも関わらずサヤサヤと綺麗な澄んだ鈴の音色が響き渡りました。

全員で心を一つにこれから一年の平安、安寧を祈念しました。

数年前から津軽神楽は3番ぼ演目を奉納するようになりましたが、はじめに舞う神入舞以外は年毎に変えていましたが、今年は急きょ宮司が舞う磯浪が行われることになりました。

本来であれば今年は神入舞、弓立、宝剣でしたが急なご奉仕となったため、焦ってしまった個所もありましたが、何とか無事に舞うことが出来ました。

結果的には氏子さん方にも宮司が舞う舞が見せられてよかったです。

急きょでしたので宮司が舞っていることに気付かない人もいたそうですが、多くの人はわかったそうです。

県無形重要文化財　津軽神楽奉納

神入舞

御神楽を奉納するにあたり舞座を祓い清めるために行う舞で御神歌と共に舞が行われます。

磯浪

火遠理命（山幸彦）が釣り針を海中に失った時に、矛で藻をかき分けて探し出し、海神宮へ案内した綿津見神の舞で、面を着した一人舞です。

宝剣

天孫（天照大神の孫）である瓊々杵命の降臨に際し猿田彦命が先導を勤め、最後に剣を献上する様を表した舞で、天狗の面を被り行われます。

まだまだ、先輩神職方の舞には至りませんが、少しずつでも成長していかなければならないと改めて痛感しました。

無事、すべての式次第が順調に進められ最後には神職、氏子崇敬者で記念写真を撮影しました。

皇室の弥栄と国の隆昌、世界の共存共栄、そして人々の更なるご多幸を祈念申し上げました。

終了後は廣田会館へ移動して直会となりました。

宮司から無事斎行できた報告と奉仕いただいた皆さんへの労いの言葉ほか、神社の近況報告など紹介する話しが述べられました。

総代長の乾杯の発声により盛大に乾杯が行われました。

昨夜の宵宮の話に花を咲かせながら笑いの絶えない楽しい直会となりました。

今年も氏子崇敬者同士、また、神楽奉仕者の神職の皆さんと様々語らいながら例大祭が無事終えた喜びを分かち合い盛況裡の内に終了しました。

来年も滞りなく斎行できるよう神職総代一同奉仕に尽くしていきたいと思います。