感謝の電話がありました。
2016.8.13 -[社務日誌]
感謝の電話が届きました。
先日、受付が終了している時間帯にご祈祷を受けたいとの問い合わせがありましたので、別の日でのご祈祷を提案しました。
ただ、電話の先から聞こえる若い女性の声はとても切羽詰まっている様子でしたので、どのようなお願い事か伺うと、病気を治して欲しいとのことでした。
その内容を話している間も声が弱々しくなっているのが手に取るようにわかったため、時間外でしたが特別にお受けすることにしました。
暫くするとタクシーで来られましたが、恐らく神社でご祈祷を受けるのは初めてだったようで、来社すると右も左もわからないようでした。
そこで説明しながら受付をすると、病気だったのは本人ではなく旦那様だったようで、脳内出血による昏睡状態になってしまった現状から何とか回復してもらいたいという強い願いでした。
道理で受付の電話越しでもひどく動揺し、なんとか今日中にご祈祷を受けたかったようです。
それを受けて受付時間外でしたが、厳粛に神事を執り行い、大神様に病厄除けのお取次をしました。
回復を祈り、玉串を捧げ、真摯に参列した後は若干安堵したようでしたので、旦那様が必死に戦っている今、奥様が心を強くもって近くで声を掛け続けてくださいとお話ししました。
ただ、ご祈祷を受けて少し元気が出ていましたが、それでも気持ちが落ち着かず表情が揺らいでいましたので神事後も心配はしていました。
すると、次の日の昼前に電話が鳴ったため出てみると、その若い女性からで、「昨日、ご祈祷受けた後に病院にいくと、旦那の目が開いていました。本当に有り難く、有り難く、一先ず報告したくて連絡しました。ありがとうございました。」との一報で、神職の私自身、一瞬胸をなでおろし、ほっとしました。
しかし、完全に回復したわけではなく、予断を許さない状態だと思いましたので、その女性の健康を第一に旦那様にこれからも付き添ってあげてくださいと答えて電話を切りました。
もちろん、祈願したからといって毎回必ず大神様の御神意に叶うとは限りませんが、旦那様を強く思い、行動して祈られたその気持ちが神様にしっかりと伝わったのだと思います。
そして、その感謝の気持ちを伝えるために再び電話をした、その清い心があれば、必ずやこれから先にも御加護を戴けることと思います。
一刻も早い回復をし、お二人でお参りに来られることを心からお祈り申し上げます。