新嘗祭が執り行われました。
2016.11.30 -[社務日誌]
平成28年11月23日に廣田神社の秋の大祭である新嘗祭が執り行われました。
昨日の吹雪から積もった雪も神事が始まる頃には青空のもと少しずつ解けていました。
現在11月23日は「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」、勤労感謝の日という祝日になっていますが、元々は収穫の感謝を喜び新穀を神様に捧げる新嘗祭(にいなめさい)という祭日でありました。
皇居に鎮まっておられる宮中の天神地祇(諸々の神様)が祀られる神嘉殿においては、天皇陛下みずから収穫された新米、そして新粟を捧げ、八百万の神々のもとで国と民とが一体となる宮中祭祀の中でも最も尊い祭りとして新嘗祭が執り行われています。
そのため宮中にならい、全国の多くの神社ではこの日に新嘗祭が執り行われ氏子等と共に神様へ五穀豊穣の感謝の儀を尽くしています。
日々生きていく中で命を戴き自らの命としている私達は、しっかりとその自然の営みに感謝しなければなりません。
特にお米は日本の基であり、斎庭の稲穂の神勅に由来する天照大神様から受け継いだ最も尊いものです。
その恵みを戴き感謝し奉ることは国の隆昌を願うものともいえます。
その新嘗祭が今年も多くの氏子崇敬者参列のもと滞りなく斎行されました。
責任役員、総代をはじめ、崇敬会の敬神会、神睦会、稲荷講代表、そして国、県、市の議員の方々に祈りを込めて玉串を奉って頂きました。
そして、昨年から発足した小中学生の女の子による巫女舞を習う舞姫会もしっかりと息と心を合わせて拝礼しました。
玉串拝礼の後は舞姫会一番の目標である新嘗祭での奉納になりました。
これまで毎週稽古を欠かさずに続けてきた巫女舞を感謝の気持ちを込めて舞いました。
巫女舞は自然の恵みへの感謝、生きていることへの感謝を表現した豊栄舞(とよさかまい)を舞いました。
緊張しながらも集中し一つ一つの動作を大切にしながら舞っているのが伝わりました。
その優雅に舞っているい姿に参列者の方々も見入っていました。
最後の最後まで気を抜かずに無事舞奉納を務めあげました。
舞の奉納が終わると神事中にも関わらず参列者の方から盛大な拍手が沸き起こりました。
これまでの稽古の中で一番良い舞を舞ってくれました。
最後に宮司挨拶後、新嘗祭の御神札と撤下饌として御神米、御神塩を参列者の方に授与しました。
社務所へ戻る前に無事奉納を終えた舞姫達と一緒に記念撮影をしました。
今回の新嘗祭には東奥日報の方が取材に来られ、今回の舞姫による巫女舞の奉納について取材をしていました。
みんな取材に臆するどころか、大人顔負けに饒舌に受け答えしていました。
特に中学生の舞姫達は聞いている大人が驚くほどしっかりとお話ししていました。
神事終了後は恒例となった第8回となる宮司の神道入門が催されました。
今回は2月から3月に掛けて執り行ったパラオ共和国での神仏合同戦歿者慰霊祭の報告をスライドを使って写真を見せながらお話しました。
天皇陛下皇后陛下がパラオ共和国で慰霊訪問にて奉迎を受けた両国旗を当神社でお祓いした話から、日本との関係、戦争での悲惨な状況、そして慰霊祭で起こった様々な逸話を紹介しました。
30分の時間では全く足りず時間を越してしまいましたが、とても真剣に皆さん聴いて下さいました。
講座終了後は直会となり、衆議院議員の津島淳先生、前参議院議員予算委員長の山崎力先生、青森県議会議員の高橋修一先生、青森市議会議員の舘山善也先生から挨拶を頂き、当神社責任役員の発声により乾杯が行われました。
乾杯後、宮司の声掛けで事前予告なしで舞姫達に自己紹介してもらいました。
一期生は昨年も自己紹介しましたが、二期生は今回大勢の前では初めての自己紹介となるため不安でしたが、突然の振りにもかかわらずハキハキと自己紹介していました。
こういった場面でもしっかりと出来るように日頃の稽古でも人前で話す機会もなるべく与えています。
とはいえ、いつもその期待を遥かに超える行動でいつも驚かしてくれています。
直会の準備も舞姫達も積極的に手伝ってくれました。
今年最後の大祭も無事終わり、参列者一同、とても和やかに終えることが出来ました。
氏子崇敬者のご奉仕に舞姫達の舞奉納と、あらゆる人々と共に執り納められたこと何よりも大神様にお喜び頂けたことと思います。
来年も稔りある良き年となり、皇室の弥栄と国の繁栄、人々の安寧となりますことを祈念申し上げます。