宮司さんの毎月楽しくなる年中行事のお話しとお花のひな飾りつくり講座を開催しました。
2017.3.3 -［社務日誌］
平成29年2月26日に教養講座として宮司さんの毎月楽しくなる年中行事のお話しとお花のひな飾りつくり講座を開催しました。
この教養講座は神社を通して日本文化に触れて楽しんでもらおうと昨年から実施しています。
今回は上巳の節供であるひな祭りが近いということで、宮司から年中行事の楽しい過ごし方と、昨年のしめ飾り講座でもお世話になったSomethingBlue主宰の太田コウさんによるお花の雛飾り講座としました。
ひな祭りの原型である形代（かたしろ）と呼ばれるものに自らの罪穢れを移して祓う、流し雛を知ってもらうため、始まるまえに桃色をした人形の形代で体を撫でて息を吹きかけてもらいました。
先ずは宮司より年中行事のお話しをしました。
年中行事といっても数えきれない程沢山あるのですが、その中から特に一般的になじみの深い行事を選び簡単に説明しました。
忙しい毎日の中でも、こうした年中行事に触れる時間を少しでも大切にして設けると、心の余裕が生まれ、楽しく過ごせることが出来ます。
続いてお花による雛飾りつくりが行われました。
今回は講師の太田コウさんが着付けの資格を持っているということで、着物持参に限り、特別に着付けも行われました。
嬉しいことに着物をお召しになってこられたり、着付けを希望される方がいてとても華やかになりました。
また、もともと上巳の節供は女性に限ったものではなかったため、今回の講座は男性も可能にしたところ、参加がありとても嬉しい限りでした。
また、友達同士だけではなく、親子でも参加される方もおり、和やかな雰囲気となりました。
お内裏様とお雛様にあたる部分を和紙で作るということで、先ずは武家礼法である、物を包んで贈答する折形（おりがた）という技法を用いて作りました。
一見すると、折り紙のように簡単に出来そうですが、意外と難しく皆さん苦戦しながら折っていました。
それでも形になりはじめると、完成が見えてきて夢中でつくっていました。
折形が完成した後はお花を生けますが、今回は桃の節供とも呼ばれているのにちなみ、桃の木とそれぞれのお顔に見立てた一厘の花を挿しました。
お花が生けられると折形だけでも華やかだったのが、一段と美しくなり皆さん笑顔がこぼれていました。
同じ材料を使用しても、不思議なことに皆さんそれぞれ個性的で見ているだけでも面白かったです。
完成後は受付した際に皆さんの罪穢を移した人形をお祓いしました。
また、桃の節供ということで、本来であれば桃花酒ということでお酒ですが、今回は桃のジュースを用意して神前にお供えしました。
また、ひな祭りということで雛あられも用意してお供えしました。
講師に合わせて拝礼した後、桃のジュースと雛あられを下げて直会としました。
折角の機会ということで、神職が行っている食前・食後のお作法を一緒に体験してもらい頂きました。
華やかに美しく出来たお花を前にすると、自然に笑顔がこぼれていました。
また、桃ジュースや雛あられも大人になると意外と頂く機会がないため、皆さんとても美味しそうに召し上がっていました。
更に、直会の雰囲気を演出するため、太田コウさんから提案があり、盃に水を張って桃の花を浮かべたものをそれぞれの席に設けました。
雛あられも、食べ始めるとついつい止まらなくなりお話しも尽きませんでした。
今回、参加の方で3月3日が御誕生の方がおり、喜んでくれたのも印象的でした。
最後に集合写真を撮影しました。
長時間の講座でしたが、最後まで楽しく出来ました。
ご参加いただきありがとうございました。
講師の太田コウさんより特別に設えた素敵なお花をご奉納頂きました。
しばらく会館に飾ってありますので、是非ご覧ください。