全国唯一病厄除守護神 廣田神社

社務日誌

東北六県神道青年協議会の禊練成会に参加しました。

2017.6.3 -[社務日誌

平成29年5月30日~31日にかけて東北六県神道青年協議会の禊練成会に参加しました。

今回の研修会は東北六県の若手神職が自己研鑽を行うために企画されたものです。

東北六県神道青年協議会 禊練成会

最初は開講式の後に講義が行われました。講師は宮城県護国神社の神職で、青葉城資料展示館の方が解説してくださいました。仙台藩が精神文化の基礎として、神社の整備を優先させて、その後、寺院の整備を進めたこと。また、祭祀を優先させてそれ以外の私利を禁じているという厳しい掟であったことを学習しました。

東北六県神道青年協議会 禊練成会

また、仙台の地名の由来や、青葉城の部屋の構造、配置は大変興味深く、仙台藩が金銀箔を用いた襖絵等の桃山文化の先端を進んでいるという、興味深い内容でした。また、仙台城の俯瞰図は初めて見ることが出来、当時の建築技術の高さ、仙台藩、伊達政宗の意識の高さが分かりました。また、当時金を使用したブローチ等華やかさも持ち合わせた人でした。また、政宗は大変教養深い人で歌を好んでいて、会津の連歌師猪苗代兼純を支持する等、交流圏がかなり広いものだということも分かり、大変有意義な講義でした。

東北六県神道青年協議会 禊練成会

禊会場は菖蒲田浜海岸で斎行されました。一見普通の海岸でしたが、かなりの高さの防波堤や、それを乗り越えた津波による木の枯死もいくつか見受けられました。幸い海水も暖かく、風邪もなく、波も穏やかでした。白い砂浜で遠くまで見渡せて絶景。それ以外にも船舶の航行が間近という事もあり、大変圧巻でした。
その後、19時より懇親会で、私は、福島県の人を中心に話をしたりしました。また、遠野郷の出身の神職とは、おしらさまや、気候等について話をしたりして、盛り上がりました。

東北六県神道青年協議会 禊練成会

2日目。講義でありましたが、神職や神社として今後どう運営すればいいかについてでした。様々方法が紹介された中で、玉串の奉り方等出来ることから進めていきたいと思いました。また、東京都神社庁の取り組みが紹介されました。また、映画でも有名な「君の名は」は、女子神職について周知してもらう絶好の機会だったとおっしゃっていました。各神社の神職が参拝者と対話、コミュニケーションを取ったり、SNSを活用して若年世代との関係を持つことが大事だと感じました。また、子供たちに対しての簡単な教化(神社に来てもらうだけでも)も行う事が大事だということでした。

東北六県神道青年協議会 禊練成会

この2日間、まず他の神職と交流が出来たことは大きかったですが、これからの神職としては、民俗だけではなく、地域の歴史や、伝統について理解を進め、その土地の歴史の語り部となっていかなければならないと感じました。また、高齢者を中心とした教化だけではなく、いかに子供らに興味をもってもらえるか、そして、神社にどう興味を持ってもらえるかを真剣に考えていかなければいけないと感じました。

記/鈴木権禰宜