夏の祓えの夜祭り教養講座を開催しました。
2017.7.4 -[社務日誌]
平成29年6月24日に夏の祓えの夜祭り教養講座を開催しました。
教養講座とは、神社を通して日本文化や郷土文化に触れて楽しんでもらおうと昨年から企画している講座です。
今回は青森の風物詩でもある宵宮(よみや)が、これから各所で始まるということで「お祓い」のお話から、祓えの祝詞でもある大祓詞の奏上を行いました。
そして、開催日が夏至に近いとうことで、お祓いをした後に御神酒と美味しい料理をいただき、暗くなったところで花火を灯して夜空を照らしました。
更にこれから夏本番ということで、浴衣に親しんでもらおうと着付け講座も開催しました。
着付け講座では皆さん浴衣を持参していただき、教養講座でいつもお世話になっているフラワーデザイナー、somethingblueの太田コウ先生に指導してもらいました。
浴衣の帯の締め方だけでも何種類もあり、可愛い結び方から美しい結び方などを学びながら楽しく講座を受けていました。
皆さん上手に着付けされ、とても華やかで美しい姿となりました。
その後、祓えの講座の方も参集して教養講座が始まりました。
今回も定員以上の申し込みがあり、若干多い人数で始まりました。
宮司からのお話では、講話のあと皆で一緒に奏上する「大祓詞(おおはらえことば)」という、祓えの祝詞を解説しました。
ただ祝詞を奏上するだけではなく、どういった心持ちでいることが大切なのか、また、この祝詞を奏上することで心身がどうなるのかなど、自宅に帰っても大事な詞になるようにお伝えしました。
講話終了後、社殿へ移動して読み方と読む前のお作法をお伝えしてから奏上しました。
ほとんどの方が初めて奏上するので、最初は戸惑いながら小さな声でしたが、進むにつれ段々と声も大きくなってきました。
また、リズムにも慣れてきたようで皆さんとても上手に奏上していました。
息継ぎのタイミングや言葉が難しかったです、と、お話ししていましたが、初めてにもかかわらず神職さん並みに上手に揃っていました。
「祓われた気がします!」、「家でも読んでみます!」と言っていただき、皆さん笑顔になったところで、最後は恒例の集合写真で祓えの講座は終了しました。
続いて廣田苑の金生稲荷神社へ移動して直会となりました。
直会の料理はアスパム通りにお店を構える「bistro橙(びすとろだいだい)」さんに用意していただき、御神酒は青森市の地酒である喜久泉の日本酒を準備しました。
直会を会館ではなく金生稲荷神社にしたのは、夏らしさをより感じてもらうためでした。
宵宮のお抹茶振る舞いで景色を見た方もいましたが、皆さん廣田苑を眺めるのは初めてなようで、青森市の中心部に庭園があったことにとても驚いていました。
夜も深まり、特別に境内の各所に据えたろうそくも蛍のように小さな明かりをつけて良い雰囲気を醸し出していました。
前日頃まで夜になるとまだ寒かったのですが、幸いなことに暖かい夜になったため皆さん御神酒もよく進んでいました。
折角なので食事をしながら金生稲荷神社内に奉納されている絵馬や青森の歴史のお話しを宮司から紹介しました。
思った以上に皆さん楽しく会話され、予定時間を過ぎての楽しい直会となりました。
そして、ほどよく酔ったところで最後のイベントである花火をしました。
浴衣に神社に日本庭園と、とても絵になる光景に色んな角度から写真を取り合っていました。
まだ6月とあって今年はじめての花火となった方がほとんどでした。
夜の神社に灯る火はとても綺麗で神妙でいて夏を感じる光景となりました。
一旦花火をはじめると童心に戻ったかのように楽しんでいました。
また、線香花火でゆっくりと落ちる灯を眺めている方もいました。
多めに用意した花火もあっという間になくなってしまいました。
その余韻もまた風流で、最後の明かりをそれぞれ楽しみながら談笑していました。
大人になるとしっとりと花火をする機会も少なるため、夏を思い返してもらいたいと思って企画しましたが、皆さんとても喜んでくださいました。
今回は浴衣の着付け講座もあったこともあり、いつも以上に和装が多かったため終始講座の雰囲気も和を感じることが出来ました。
つい、知らない人同士でも話がはずみいろんな方同士、交流も深まっていたようでした。
普段、神職と気軽に話できること自体も、皆さんにとっては貴重な体験だったようで神社としても良い機会となりました。
最後に皆さん思い思いにお参りされている姿が印象的でした。
次回の教養講座も楽しめる内容を考えたいと思います。
ご参加ありがとうございました。