新嘗祭が執り行われました。
2017.11.23 -[社務日誌]
平成29年11月23日に廣田神社の秋の大祭である新嘗祭が執り行われました。
現在11月23日は「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」勤労感謝の日という祝日になっていますが、元々は収穫の感謝を喜び新穀を神様に捧げる新嘗祭(にいなめさい)という祭日でありました。
皇居に鎮まる宮中の天神地祇(諸々の神様)が祀られる神嘉殿においては、天皇陛下みずから収穫された新米、そして新粟が捧げられ、八百万の神々のもとで国と民とが一体となる宮中祭祀の中でも最も尊い祭りとして新嘗祭が執り行われています。
そのため宮中にならい多くの神社ではこの日に新嘗祭が斎行され、氏子等と共に神様へ五穀豊穣の感謝の儀を尽くしています。
私たちは生きるために命を戴きそして、また自らの命もまた土に還りいつか与える側にもなっていきます。
そのように、生きるということはあらゆる連鎖の中で必然に自然に育まれることであって、それは神様の御恵によるものとして大変尊いものです。
特にお米は日本の基いであり、斎庭の稲穂の神勅に由来する天照大神様から受け継いだ最も尊いものなのです。
その収穫に感謝するということは万物の営みの享受と繁栄を乞い祈る大切な儀式といえます。
本年もそのような感謝のお祭りが滞りなく斎行されました。
昨日までの大雪も雨に融け自然の色濃くなる清々しい天気となりました。
今年も3年目となる小中学生の舞姫達による巫女舞、「豊栄の舞」が奉納されました。
沢山の氏子崇敬者が見守る緊張の中、これまでで一番きれいな舞を舞ってくれました、
リラックスし過ぎず、緊張し過ぎず、心を整えて周りの動作に合わせていました。
これまで何度も繰り返してきた拍の取り方も絶妙で音楽にのっていました。
また指先や足先までしっかりと神経が張り詰め、とても美しい曲線を描いていました。
最後の参進まで気を緩めることなく無事に感謝の舞を奉納することが出来ました。
堂々とした舞に今年も思わず参列者の方から拍手が沸き起こりました。
その後も粛々と厳かに斎行されました。
最後に宮司より挨拶がされ、本年最後の大祭も無事、滞る事無く斎行しました。
神事終了後、会館へ移動する報道関係の方々から舞姫がインタビューを受けていました。
突然の質問にもかかわらず、しっかりと受け答えをしていたため、報道の方々も驚いていました。
稽古の時でも外に出た時でも、日頃から自分の言葉で自分の思いを話す場面を設けているため突然のインタビューでも臆せず出来ていました。
続いて宮司による第9回の神道講座が行われました。
講座では昨年に引き続き今年もおこなったパラオ共和国での慰霊祭について写真を投影しながらお話ししました。
約一週間の行程を30分で伝えるので相当短縮してお話ししましたが、皆さん真剣に耳を傾けてくださいました。
また、最近親しく神社に参拝される方も増えてきたため、簡単なお祭りの説明とお参りの作法もお話ししました。
神道講座終了後は直会となりました。
直会では敬神会の特別顧問でもある衆議院議員の津島淳先生、元参議院議員の山崎力先生、青森県議会議員の髙橋修一先生、青森市議会議員の舘山善也先生に挨拶頂きました。
また、先般行われた青森県神社関係者大会で表彰された総代の菊池勝一さんへ賞状をお渡ししました。
続いて責任役員の柳谷章二さんの乾杯の発声ではじまりました。
本年最後の大祭ということで、皆さんの喜びも一入でした。
舞姫達も一緒に加わって楽しく歓談しました。
いつもお姉ちゃんの舞姫を見学している妹ちゃんもとても楽しそうにしていました。
舞姫も大役を果たし、とても良い顔をしていました。
様々な世代が一堂に会して食事をする機会は現在ほとんどありませんが、直会では色んな声が聞こえてきて盛り上がっていました。
そして、恒例の舞姫たちによる突然の感想と自己紹介の発表をしてもらいました。
突然の通達に一瞬、戸惑っていましたが堂々と話していました。
発表する内容もそれぞれ自分自身で考えて思ったことを発してているため、一人一人に沢山の拍手が送られていました。
先生からも舞姫について紹介しました。
舞姫たちの立派な姿に皆さんも更に盛り上がって直会を楽しんでいました。
最後の大祭に相応しい笑いの絶えない直会となりました。
来年も稔りある良き年となり、皇室の弥栄と国の繁栄、人々の安寧となりますことを祈念申し上げます。