Pray~祈り~宗教音楽フェスを開催しました。
2017.12.17 -[社務日誌]
平成29年12月15日にPray~祈り~宗教音楽フェスを開催しました。
この企画は神道、仏教、キリスト教が集まり、それぞれの音楽を通して幸せを祈ろうという催しです。
当神社の宮司が両宗教の方と親交があったことから、それぞれの宗教に共通する【音楽】と【祈り】を通して一堂に会してみようという提案からはじまりました。
参加頂いたのは神道から廣田神社、飯詰八幡宮、仏教から浄土宗青森教区雅楽会、正覚寺、昭和大仏青龍寺、キリスト教から青森松原教会の方々でした。
冬至が近づく12月の半ばということでリハーサルもままならず、合同での打ち合わせは本番が初めてとなりました。
それでも各宗教で活躍されている方々だけあって本番前の打ち合わせのみで何とかやり遂げることが出来ました。
そのようなこともあり、お互いがお互いの音楽を聴くのが今日が初めてということもあり、とても楽しみでした。
心配していた雪も昨日から積もることもなく、ここ最近の中ではとても良い天気の中、開催することが出来ました。
東北初の試みということで入場が心配されましたが、蓋を開けてみると定員120名ののところ立ち見まで出る170名程の沢山の方にお越しいただきました。
時間になったところで、発起人となった当神社宮司より会場の方々へ挨拶をさせて頂きました。
今回の開催に至った経緯、また何を伝え、何を考えていただきたいのかなど簡単にお話ししました。
どの宗教も、「平和」を願い、「幸せ」を祈ります。
教
出番の順番も宗教という視点ではなく、純粋に音楽を楽しむ流れを考えて仏教、神道、キリスト教にしました。
そして、各宗教の音楽の始まりの前には必ず、その宗教式での祈りを一緒にお願いしました。
仏教/浄土宗青森教区雅楽会 正覚寺
曲順
・平調音取(ひょうじょうねとり)
・越天楽(えてんらく)【平調】
・陪臚(ばいろ)
仏教/昭和大仏青龍寺
曲順
・声明 散花(しょうみょう さんげ)
・声明 善哉/ 合刹(しょうみょう せんざい/ かっさつ)
・法楽太鼓 般若心経(ほうらくたいこ はんにゃしんぎょう)
・法楽太鼓 慈救咒(不動明王真言)(ほうらくたいこ じくのしゅ)
冬至の時期は様々な宗教において行事が多いため、各宗教とも都合が中々合わず、実は合同でリハーサルが出来ませんでした。
そのため、各宗教ともお互いの演奏を聴くのが、本番の今日が初めてだっため参加者同様にみんな興味津々に聴いていました。
神道/廣田神社 飯詰八幡宮
曲順
・津軽神楽 大拍子(つがるかぐら だいびょうし)
・祭祀舞( 巫女舞) 豊栄舞(さいしまい とよさかのまい)
・津軽神楽 雷声(つがるかぐら らいじょう)
キリスト教/青森松原教会
曲順
・You are good!
・Hail Holly Queen(映画「天使にラブソングを」より)
・君は愛されるため生まれた
・小さな祈り
・きよしこの夜(讃美歌、皆さんご一緒に)
・もろびとこぞりて(讃美歌、皆さんご一緒に)
曲順も音楽性を優先して考えたいというのは、祈りと音楽をテーマにした今回の催しにおいて、最後には会場の人達も一緒に合唱したいとの思いがあり、そうなるとキリスト教の音楽だろうということで、このような順番で組みました。
ということで、これまで出演した神職、僧侶も改めて舞台にあがり共に合唱しました。
総勢200名近くによる最後の合唱は宗教の枠を超え、それぞれの思想や信仰も越えて素晴らしいものになりました。
私達人間は生きていく中で、必ずどこかで、人智に及ばない力を感じることがあります。
その時に目をつぶり心の中に語りかけてくる存在を皆さんには大切にしていただきたいと思います。
それが神道の神々なのか、仏教の仏なのか、キリスト教の神なのかわかりませんが、祈りの拠り所になる存在がいらっしゃるということは生きる上でも大変に素晴らしいことです。
今回のPray~祈り~という催しを通し、私達、宗教に携わるもの自身が、改めてそれぞれの思想や考え方を理解し、語り合い、そして共有していくことの大切さを学ばさせて頂きました。
もちろん、全てを協調させるわけではなく、それぞれの尺度を尊重した上での理解をもっての前提の上にです。
最後は改めて主催となった宮司より挨拶をさせて頂き、共催してくださった工藤僧侶、大澤牧師にも挨拶して頂きました。
一堂にこのような諸宗教が会するというのは大変珍しいので集合写真を撮影しました。
今回のPray~祈り~では、この宗教音楽フェスを第一部とし、Prayersと題した第二部も設けました。
この第二部のPrayersでは神職、僧侶、牧師と気軽にお酒と料理を頂きながらお話しするという内容でした。
日頃、宗教に携わる者の存在は身近でありながらも、いざ会話をして気軽にお話ししたことはあまりないだろうということで、ざっくばらんにお話しが出来るように第二部を考えました。
それに加えて、諸宗教集まると、より貴重な機会になるということで、開催する私達自身もどんな話が飛び出すのかとても楽しみにしていました。
遅い時間での開催にもかかわらず、第二部も多くの方に参加して頂き、想像以上に盛り上がり遅くまで懇親を深めることが出来ました。
昨今、殺伐とした世界、日本の情勢になっていますが、私たちはこれからも世の安寧、人々の幸せを祈り続けます。
今回、宮司の思い付きにもかかわらず、快くご賛同、ご尽力頂いた諸宗教の皆さま本当にありがとうございました。
そして何よりもお越しいただきました皆さま、御清聴、ご参加、誠にありがとうございました。