盆祭が執り行われました。
2018.8.21 -[社務日誌]
平成30年8月13日に盆祭(ぼんさい/ぼんまつり)が執り行われました。
現在、お盆というと仏教の行事となっています。
いわゆる盂蘭盆(うらぼん)の略語とされ、あの世で苦しんでいる死者を供養し救う行事が由来となっているそうです。
ただ、祖先の御霊をお迎えする行事は祖霊信仰として日本に古くから伝わる習俗としてありました。
そのため、現在でも祖霊をお迎えしたり慰めたりするお祭りが残っている地域もあります。
それが江戸時代に入り、幕府による檀家制度によって庶民の祖先供養まで仏式でおこなうようになって現在のような行事になったとされています。
時期としては地域によって違いはありますが、旧暦7月15日頃にお盆が行われるのが一般的です。
いずれにしても先祖の霊に感謝の祈りを捧げる心は日本人にとって、とても大切にされてきたものと言えます。
江戸時代の檀家制度によって現在でも多くの方が仏教式でのお葬式になっていますが、先人の神職達の運動によって明治時代より日本古来の死生観による神道式のお葬式も許されるようになりました。
そのため、神道式で葬儀をする、仏教でいう檀家のような家庭も極めて少ないですが存在しています。
廣田神社でも非常に少ないですが、神道で葬式を執り行う家庭があります。
ただ、これまでは個別に祖霊祭や盆の祭りなど受けていましたが、氏神様である廣田大御神さまのもと、祖霊と共に参集して交流をしながらより親しみを持ってもらいたいと、合同での盆祭をはじめて斎行することにしました。
今回、盆祭のあとに神道講話をして、盆のお花つくりのワークショップを開催する予定でしたが、人数が合わず盆祭と講話のみとなりました。
それでも来ていただいた方には大変好評だったので、ぜひともこれからも続けていきたいと思います。
こうして私たちが豊かに暮らし、そして命を頂いている感謝を祖霊に捧げ、そしてともにゆっくりとお過ごして頂ければと思います。