新嘗祭が執り行われました。
2018.11.30 -[社務日誌]
平成30年11月23日に廣田神社の秋の大祭である新嘗祭が執り行われました。
現在11月23日は「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」勤労感謝の日という祝日となっていますが、元々は収穫の感謝を喜び新穀を神様に捧げる新嘗祭(にいなめさい)という祭日でありました。
天神地祇(諸々の神様)が祀られる宮中の神嘉殿においては、天皇陛下みずからが収穫された新米、そして新粟が捧げられ、八百万の神々のもとで国と民とが一体となる宮中祭祀の中でも最も尊い国民統合の祭りとして新嘗祭が執り行われています。
そのため宮中にならい、多くの神社ではこの日に新嘗祭を斎行して氏子等と共に神様へ五穀豊穣の感謝の儀を尽くしています。
私たちは生きるために、他の命を戴き、そしてまた自らの命も土に還りいつか与える側になっていきます。
その命の連鎖の中で感謝する心というのは必然であり、自然に育まれることであり、神様の御恵によるものとして大変有難く尊いものです。
そして稲は斎庭の神勅にもある、皇祖であられます天照大神様から賜った日本国の象徴である大切な穀物でもあります。
その収穫に感謝するということは万物の営みの享受と繁栄を乞い祈る大切な儀式といえます。
本年もそのような感謝のお祭りが滞りなく斎行されました。
今年、久し振りに見舞われた大雪も僅かに残る程度の健やかな天気となり、晴れやかな気持ちでご奉仕できました。
今年も4年目となる小中学生の舞姫達による巫女舞、「豊栄の舞」が奉納されました。
今年はイベントも多く、様々な経験をしてきましたが、最後の最後に沢山の氏子崇敬者が見守る緊張の中、これまでで一番きれいな舞を舞ってくれました、
これまで経験したことをしっかりと噛み締めながら体現していました。
独りよがりにならず、拍を聴き、そして周りを感じて合わせていました。
直前の稽古では驚く程、崩れていた舞とは想像がつかない程、美しく舞ってくれました。
最後の参進まで気を緩めることなく無事に感謝の舞を奉納することが出来ました。
堂々とした舞に今年も思わず参列者の方から拍手が沸き起こりました。
新嘗祭の最後には今年様々な神社関係機関で表彰された方に賞状を手渡し終了となりました。
神事終了後には沢山のマスメディアの方も来られ、一生懸命舞い終えた舞姫達にインタビューしていました。
インタビューや大人との会話にもすっかり慣れ、とても上手に受け答えをしていました。
最後はみんなで記念写真を撮影しました。
新嘗祭では神事終了後に毎年、宮司による神道講話を行っており、今年は第10回目の講座として天皇陛下のおつとめから御代替わりについてお話ししました。
いよいよ来年には新しい天皇へ譲位践祚され、元号が変わり、また新たな日本の時代がはじまります。
前回の御代替わりからおよそ30年経ち、何がどのように行われていくのか、勉強しました。
また、日頃、天皇陛下がどのようなおつとめをされているのかもお話ししました。
講座の後は直会となりました。
参列頂いた衆議院議員の津島淳先生、青森県議会議員の山谷清文先生、高橋修一先生、青森市議会議員の舘山善也先生から挨拶を頂戴し、責任役員の柳谷彰二さんに乾杯の発生をして頂きました。
楽しく懇談し始めたところで、恒例の舞姫の自己紹介をしました。
みんな驚くほどお話しも上手に自己紹介し、こういった場面にも慣れてきたのか、オチもつくって自己紹介し、笑いと拍手の渦に包まれました。
来年も稔りある良き年となり、皇室の弥栄と国の繁栄、人々の安寧となりますことを祈念申し上げます。