初午祭(消防団出初式の無事故無火災祈願)を執り行いました
2019.2.2 -[社務日誌]
平成31年2月2日の早朝より消防団出初式に伴う無事故無火災祈願の初午祭(はつうまさい)が執り行われました。
初午祭は2月はじめの午(うま)の日に行われるお祭のことで、稲荷様に縁のある日であることから全国各地の稲荷神社で初午祭が執り行われています。
初午祭が稲荷様と縁ある日となった由来は様々ありますが、稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社のご祭神が稲荷山に降臨したのが初午の日であり、その御神徳にあやかり縁日祭となったという説が一般的です。
なぜ消防団の出初式が初午祭として行われるようになり、無事故無火災を祈願するのかというと、初午の日に雨が降らないとその年は火事が起こりやすいという伝えがあり、そのために纏いを振って雨乞いをしたのが始まりといわれています。
ですから、青森市消防団でも毎年初午の日になると、青森市長をはじめ青森市消防団長並び消防幹部、各分団長等が市内中から参集し、無事故無火災を祈願する出初式を執り行っています。
そして雨乞いの古事にならい、祈願祭終了後に社殿前へ各地区から集まった益荒男達が整列し、一糸乱れぬ纏い振り(まといふり)が奉納されます。
先ずは昇殿して祈願祭を執り行う前に、青森市消防団の幹部、団員等が参道に整列して青森市長を迎え、団長と挨拶を交わす儀礼を行います。
今年は、市長が公務の為、副市長が参列のもと記念撮影をし、昇殿て無事故無火災の祈願祭がはじまります。
今年もまた上磯地方で大きな火災があったり、火災による死亡事故があったりとしたため、皆さんより一層深い祈りを捧げていました。
神事が終了すると、各分団から集合した纏いを振る益荒男の精鋭が整列して青森市長に報告し、青森市長の命にて纏い振りの奉納が開始されました。
一糸乱れぬ息の合った果敢な纏い振りで、大きな掛け声と共に幾度も天高く突き上げられていました。
青く染まる空と白い景色が一層、益荒男達を際立てていました。
いとも簡単そうに降っているように見えますが、纏いを振る度に聞こえてくる独特の音は、纏いの馬簾(ばれん 細長い飾り)といい、その馬簾が小切れ良い音を出すには相当に熟練した技がいるそうです。
初午の日が早いと火事が多いと言われているため、今年は例年以上に防火を呼びかけられればと思います。
そのためには個人個人が日頃からしっかりと火のもとが発生しないよう注意しながら生活することを心掛けることが大事です。
最後に副市長より訓示が述べられ、続いて消防団長から挨拶があり、今年も無事故無火災を目指して全消防団員でしっかりと地域の安全、街の安全を守っていくようお話しがありました。
消火するのが消防の方々の仕事ですが、火災を起こさないのは各人の火防意識が何よりも大切です。
特に冬場は火の消し忘れなどには十分お気を付け下さい。
消防本部をはじめ各地域消防団の日頃の奉仕によって町が安心に守られています。
纏い振りはどなたでも参観することが出来ますので、ぜひ来年の初午の日にお越し下さい。
青森市の無事故無火災並びに消防に従事する皆様の安全健勝を廣田大御神に祈念申し上げます。
また、青森市消防団、また、各地域の分団では団員を募集しておりますので、地域安全のために是非ご参加ください。