例大祭が執り行われました。
2019.6.29 -[社務日誌]
令和元年6月20日に一年で最も重要な神事である例大祭が執り行われました。
昨夜の前夜祭宵宮で徐々に晴れた天気から引き続いて、空も広がる良い天候のもと参進から斎行することがが出来ました。
今年も津軽神楽を奉納するため、東青支部津軽神楽保存会の各神社の神職方が続いて参進しました。
年々、総代をはじめ氏子総代の高齢化もあり、今年は特に参列が少なかったのですが、それでも責任役員、総代、氏子町会長、世話人、各崇敬団体の方々が参列してくださいました。
例大祭はその神社における最も大切な神事であるため、神様にお供えする神饌も祭式行事作法に則り、一台一台丁寧に御神前へ奉りました。
昨夜の賑々しい境内の雰囲気とは一変、お参りに来られる方の鳴らす鈴と拍手だけが鳴り響く静寂神聖な中、一心いに仕え奉りました。
今年は天皇陛下の御譲位御即位と御代替りの諸行事も執り行われる奉祝すべき年でもあるため、一層懇ろに心を込めてご奉仕しました。
国の隆昌、皇室の弥栄、世界の共存共栄、そして氏子皆様の多幸を祝詞に込めてしっかりと奏上いたしました。
参拝する人々の鈴だけが響く厳粛な中で行われる神事は心地よい緊張感に包まれていました。
宮司を始め参列者も玉串に願いを込めて大切に神前へと奉り深く拝礼をしました。
これまでの平安であった御代への感謝と新しい御代が少しでも良い年となるよう祈りを込めました。
また、今年は青森ねぶた祭にて青森市役所ねぶた実行委員会さんが「奉祝 廣田神社 津軽神楽」というねぶたを制作されるということで、青森市長の小野寺晃彦氏はじめ、実行委員会の方々も参列頂きました。
今年はそのような御代替りの奉祝すべき年に青森ねぶた祭りの題材としても選ばれたという、大変良き年となりそうです。
そして、東青地区各神社の神職によって津軽神楽が奉納されました。
県無形重要文化財 津軽神楽奉納
津軽藩主四代目の津軽信政公は神道を極めたお方でしたが、宝永七年(一七一〇)に六十五歳で没し、岩木村(現・弘前市)高照霊社(現・高照神社)に祀られました。
その頃、藤崎村の堰神宮(現・堰神社)の神主、堰八豊後安高は信政公の遺徳を偲び故人の神意に叶うような神楽を献上すれば神道宣揚の一助になると考え、正徳二年(一七一二)に藩命を受けて江戸や京都に赴き各藩の神楽を研究しました。正徳四年(一七一四)に帰藩し、弘前東照宮の神主、山辺丹後の協力を得て研鑽し、まとめ上げた御神楽を高照霊社に奉献したのが津軽神楽の始まりとされています。
その後、藩主より各神社で奉納することを許されましたが厳格な定めが設けられ、現在に於いても口伝によって社家(神職の家柄)のみに伝承される格式高い御神楽となっています。
神入舞
御神楽を奉納するにあたり舞座を祓い清めるために行う舞。御神歌と共に舞が行われる。
弓立
奈良の宮中の女官が御慶事の儀式として執り行った鳴弦の故事に倣い、弓と破魔矢を以って遠くへ悪魔退散をする舞。矢文で神様に願いを届ける舞ともいわれる。
宝剣
天孫(天照大神の孫)である瓊々杵命の降臨に際し猿田彦命が先導を勤め、最後に剣を献上する様を表した舞。天狗の面を被り行われる。
滞りなく今年も津軽神楽三番の演目が奉納されました。
神事終了後は宮司よりお話の後、恒例の集合写真撮影となりました
今年も滞りなく終えた喜びで、皆さんとても良い笑顔で写真に写っていました。
撮影後は直会のため廣田会館へ移動しました。
直会とは、神事の緊張状態から直り合い、神様の御神德を頂くお供えものを皆で頒ち合い、体に宿す大事な儀礼であり、懇親会ではなくあくまで神事の一つであります。
昨年から今年にかけて神社の奉仕をお手伝い頂く巫女や事務員、また助勤の神職も増えましたので皆さんの前で挨拶をしてもらいました。
年々増加する参拝者の方に気持ちよくお参り頂けるよう、気持ちのゆとりをもってご奉仕するために日々努めています。
雨の予報ではありましたが、昨日今日と雨に降られることもなく、盛況のうちに斎行され皆さんとても楽しそうに親睦を深めていました。
今年も氏子崇敬者同士、また、神楽奉仕者の神職の皆さんと様々語らいながら例大祭が無事終えた喜びを分かち合い盛況裡の内に終了しました。
来年も滞りなく斎行できるよう神職総代一同奉仕に尽くしていきたいと思います。