初午祭(消防団出初式の無事故無火災祈願)を執り行いました
2021.2.7 -[社務日誌]
令和3年2月3日の早朝より消防団出初式に伴う無事故無火災祈願の初午祭(はつうまさい)が執り行われました。
初午祭は2月はじめの午(うま)の日に行われるお祭のことで、稲荷様に縁のある日であることから全国各地の稲荷神社では初午祭が執り行われています。
なぜ初午が稲荷様と縁ある日となったかという由来は様々ありますが、稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社のご祭神が稲荷山に降臨したのが初午の日であり、その御神徳にあやかり縁日祭となったという説が一般的です。
そのような初午祭の日に、なぜ消防団の出初式が行われ無事故無火災を祈願するようになったかというと、初午の日に雨が降らないとその年は火事が起こりやすいという伝えがあるため、纏いを振って雨乞いをしたというのが始まりといわれています。
青森市消防団でも毎年初午の日になると、青森市長をはじめ青森市消防団長並び消防幹部、各分団長等が市内中から参集し、無事故無火災を祈願する出初式を執り行っています。
祈願祭後には雨乞いの古事にならい、各地区から集まった益荒男達が社殿前へ整列し、一糸乱れぬ纏い振り(まといふり)が奉納されます。
例年、祈願祭を執り行う前に青森市消防団の幹部、団員等が参道に整列して青森市長を迎えて団長と挨拶を交わす儀礼を行います。
その後、社殿前にて記念撮影になりますが、今年は吹雪いていたため大広間にて撮影しました。
神事が終了すると、各分団から集合した精鋭の纏い振りの益荒男達が社殿に向かって整列し、準備完了の報告を青森市長に伝達し、指揮者の「はじめ」の号令にて纏い振りの奉納が行われました。
一糸乱れぬ息の合った果敢な纏い振りで、大きな掛け声と共に幾度も天高く突き上げられ、今年は特に一日も早いコロナ禍の終息を祈るような気持ちで一層高くあげられていました。
益荒男達がいとも簡単そうに纏いを降っているように見えますが、振る度に聞こえてくる独特の音は馬簾(ばれん 細長い飾り)といい、その馬簾が小切れ良い音を出すには相当に熟練した技がいるそうです。
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、参列者、纏い振り共に例年よりも少ない参列、奉仕でしたが明るい街への願いを込める姿は変わらずあるものと感じました。
初午の日が早いと火事が多いと言われていますが、気を緩めず防火を呼びかけられればと思います。
そのためには個人個人が日頃からしっかりと火のもとが発生しないよう注意しながら生活することを心掛けることが大事です。
最後に青森市長より訓示が述べられ、続いて消防団長から挨拶があり、今年も無事故無火災を目指して全消防団員でしっかりと地域の安全、街の安全を守っていくようお話しがありました。
消火するのが消防の方々の仕事ですが、火災を起こさないのは各人の火防意識が何よりも大切です。
特に今年はコロナ禍で家にいる期間も長く、冬場は火の消し忘れなどには十分お気を付け下さい。
消防本部をはじめ各地域消防団の日頃の奉仕によって火の災いから町が安心に守られています。
纏い振りはどなたでも参観することが出来ますので、来年の初午の日にはぜひお越し下さい。
勇壮な纏い振りを拝見し一年の厄を落としていただければと思います。
日頃の危険な業務に加えて、現在は新型コロナウィルス感染拡大の防止にも気を配ならければならない状況の中で、心身共に大変かと思います。
青森市の無事故無火災並びに消防に従事する皆様の安全健勝を廣田大御神に祈念申し上げます。
青森市消防団をはじめ各地域の分団では団員を募集しておりますので地域安全のために是非ご参加ください。