金魚ねぶた献灯祭を執り行いました。
2020.8.8 -[社務日誌]
令和2年7月25日に金魚ねぶた献灯祭を執り行いました。
金魚ねぶた献灯祭は、幸せを運ぶ金魚ねぶたを掲げて、街を彩り地域の繁栄、人々の安寧を祈念するために令和をの御代を祝し、昨年よりはじまったお祭りです。
この献灯祭を執り行うにあたっては、青森県の神社では初めてとなるクラウドファンディングというネット上で支援者を募集して企画を実行する方法を用いて行いました。
その際には全国各地より寄付が集まり、無事斎行することができただけではなく、様々なマスメディアにも取り上げられ、初めての祭事にして大変多くの方にご参拝頂くことができました。
しかし、今年はコロナ禍により感染拡大防止のため、青森ねぶた祭が中止となったた上に、大型イベントの規制が緩和された直後に、青森県でも感染者が多く発生したため、斎行するかどうか直前まで悩みました。
実際、予定していたイベントが直前で中止となった例もありました。
そのような中、皆さんが青森の夏が何も感じられないまま過ぎてしまうのは心苦しいという想いと、現状の感染者の発症数や重症化などの割合を考慮した上で、最大限、感染拡大防止の取り組みをして行うということになりました。
3月頃より塞ぎ込まなければいけない生活が強いられる中で、神社くらいは神様の前で笑顔でいられる場所があってもいいのではないかという想いに至りました。
実際、どれくらいの方が、どこから来るのか全く予想もできない状況なので、非常にリスクを負う可能性のある決断ではありましたが、疫災退散の大神様だからこそ、すべき祈りという考えもありました。
金魚ねぶた献灯祭の神事には特別に招待状を出したりしていませんでしたが、大変多くの地元の方にご参列いただきました。
神事は19時から斎行され、徐々に夜の帳が下りる中で幽玄に斎行されました。
暗くなるにつれてて社殿の明かりが灯され、金魚ねぶた達もいまかいまかと楽しみにしているようでした。
祝詞を奏上して地域の繁栄、そして人々の幸せを祈願した後、ご献灯いただいた金魚ねぶたを祓い清めて舞の奉奏となりました。
暗くなっていく情景の中での巫女舞が一層神妙さを醸し出していました。
気が付けば雨の予報だったのが、降るどころか時折、雲が晴れるほどの天気となり、夏の暑さを感じさせていました。
参列されている方々も金魚ねぶたと巫女舞の光景に静かにご覧になっていました。
今年はコロナ禍による様々な弊害もあり、舞姫達もより一層、平安な世の中になるよう気持ちを込めて舞っているようでした。
今年はじめてとは思えない、とても綺麗な舞を捧げてくれました。
この金魚ねぶた達が「幸せ」を皆さんの所へ無事に運んでくれることを切に祈りながら無事斎行されました。
終了後、点灯まで若干時間があったため、宮司より金魚ねぶた献灯祭のお話し、また廣田神社とねぶたにまつわるお話しなどもしました。
薄くなった雲間から月が顔をだす頃、無事に点灯されました。
一気に明るくなった境内に参列していた方々も感嘆の声をあげていました。
無事、奉奏が終了した記念に舞姫みんなで記念写真を撮影しました。
舞姫達もとても短冊を奉納したり、楽しそうにライトアップされた金魚ねぶたを見たりしていました。
インスタグラムのLIVE配信でも皆元気に今日の感想を述べてくれました。
神事終了後も途切れることなく沢山の方が訪れていました。
これから青森ねぶた祭が終了する予定だった8月7日まで毎夜17時~21時まで点灯しておりますので、ぜひ感染予防を厳守した上でご参拝ください。